健康診断で悪玉コレステロール値が高いと指摘されると重大な疾患につながる可能性もあることから、生活習慣や食生活の指導が医療機関などで行われます。
自分でもネットや書籍などで調べて悪玉コレステロール対策をしているという人もいるのではないでしょうか。
そんな人におすすめしたいのが豆乳です。
悪玉コレステロールの管理の基本は食生活や生活習慣の改善ですが、悪玉コレステロールの減少に効果を期待することができる豆乳にプラスすることで効率的に悪玉コレステロールを減らすことができます。
ではなぜ豆乳が悪玉コレステロール対策に向いているのでしょうか。
そもそも豆乳とは何なのか?
豆乳の見た目は牛乳のような飲み物です。
口に含むと大豆の甘みや香りを感じることができます。
豆乳は大豆を水に浸してすりつぶし、水を加えて煮詰めた汁を濾したものです。
豆乳に含まれる代表的な成分
豆乳には、タンパク質、レシチン、大豆サポニン、そしてイソフラボンの4つの成分が主に含まれています。
参照元調製豆乳と無調整豆乳の違い
スーパーなどでは、調製豆乳と無調整豆乳が販売されています。
調製豆乳は大豆固形分が6%、大豆タンパク質が3.0%以上で、飲みやすいように砂糖や塩、乳化剤や香料などを入れて調製したものです。
これに対して無調整豆乳は大豆固形分8%以上、大豆タンパク質3.8%以上で、大豆と水だけで作られています。
イソフラボンや大豆サポニンなど豆乳の成分をより摂取したいという場合は無調整豆乳がおすすめです。
調製豆乳の場合は飲みやすい分、糖分や塩分などが気になります。
豆乳が悪玉コレステロール対策に適しているのはなぜ?
悪玉コレステロール対策に豆乳をおすすめする理由はイソフラボンと大豆サポニン、レシチンが豊富に含まれているからです。
善玉コレステロールを増やすイソフラボン
一般的に女性よりも男性の方がコレステロールが高い傾向にあります。
これは女性ホルモンであるエストロゲンが善玉コレステロールを増やす働きを持っているからで、女性も閉経するとエストロゲンが減少するためコレステロール値が高くなる傾向にあります。
このエストロゲンと似た構造を持ち、似た働きをすることができるのが豆乳に含まれるイソフラボンです。
善玉コレステロールは血中のコレステロールを回収して肝臓に運ぶ役割を持っているので、善玉コレステロールを増やすことができれば、必然的に悪玉コレステロールを減らすことができます。
参照元コレステロールの酸化を防ぐ大豆サポニンとレシチン
豆乳に含まれている大豆サポニンやレシチンはポリフェノールの一種です。
ポリフェノールは強い抗酸化作用を持っており、活性酸素を除去して体内の細胞の酸化などを防いでいます。
大豆サポニンやレシチンは悪玉コレステロールの酸化も防いでくれるので、血管の壁に酸化した悪玉コレステロールが蓄積するのを防ぐことができます。
また大豆サポニンにはコレステロールの吸収を抑える作用やレシチンには血液をさらさらにする作用があることから、血管の疾患につながる悪玉コレステロール値を下げて、血管を健康に保つ効果を期待することができます。
参照元豆乳のおすすめの飲み方
悪玉コレステロール対策に良いとわかっていても、豆乳の独特な風味があまり得意ではないという人もいるのではないでしょうか。
人によっては大豆の青臭さを感じてしまい飲むことができないという人もいます。
豆乳をそのまま飲むのが苦手な人は少し工夫をして取り入れてみましょう。
インスタントコーヒーを混ぜる
インスタントコーヒーを50ccぐらいのお湯で溶いて、温めた豆乳を入れます。
砂糖を入れなくても大豆のほんのりとした甘みを感じることができ、大豆の独特な風味をコーヒーの香りで抑えることができます。
コーヒーにも悪玉コレステロールを減らす作用があるので、悪玉コレステロール対策に是非取り入れたい飲み方です。
果汁100%オレンジジュースと混ぜる
豆乳と果汁100%オレンジジュースを1:1の割合で混ぜるだけです。
オレンジにはイノシトールと呼ばれる悪玉コレステロールを減らす作用のある成分が含まれており、ジュースの酸味や甘みが加わることで豆乳もとても飲みやすくなります。
フルーツビネガーを混ぜる
豆乳にりんご酢やブルーベリー酢などを混ぜると、とろっとしたヨーグルトドリンクのような味わいになります。
とろみがつくことでお腹にもたまるので朝食に取り入れるのもおすすめです。
悪玉コレステロール対策に豆乳を取り入れる際の注意点
イソフラボンや大豆サポニン、レシチンなど、悪玉コレステロールを減らす成分を豊富に含んでいる豆乳なら、コンビニやスーパーなどでも安価な価格で購入することができるので手軽に取り入れることができ、たくさん摂取することができると考える人もいるのではないでしょうか。
ですが悪玉コレステロール対策のために豆乳を取り入れる際はいくつか注意しなければならない点があります。
イソフラボンは摂れば摂るほどよいというわけではない
悪玉コレステロール対策の他にも豆乳に含まれるイソフラボンは、健康や美容など様々な効果を期待することができることから、豆乳をたくさん飲んでイソフラボンを摂取しようと考える人も多いのではないでしょうか。
ですがイソフラボンを過剰に摂取してしまうと女性ホルモンのバランスが崩れてしまいますし、お腹がゆるくなるなどの症状も出てきてしまいます。
豆乳の一日の摂取量は200ml
豆乳の一日の摂取量は200mlです。
豆乳200mlに含まれるイソフラボンの量は約50gであり、イソフラボン自体の一日の摂取量は75gとなっています。
豆乳で一日に必要なイソフラボンの量を補うのではなく、私達の食生活は豆腐や納豆、味噌や醤油など大豆製品が多く使われていることから、場合によっては過剰に摂取している可能性もあるので注意が必要です。
参照元豆乳を飲むタイミングは食事の30分前
豆乳を飲むタイミングは食事の30分前が理想です。
食事の30分前に飲むことで血糖値の上昇を緩やかにすることができますし、食事から摂取するコレステロールの吸収も抑えることができます。
一日数回に分けて飲む
豆乳の効果をできるだけ高めたい場合は一度に一日の摂取量を飲むのではなく、一日数回に分けて飲むようにしましょう。
食事の30分前など空腹の状態で飲むことで成分の吸収を高めることができます。
豆乳で悪玉コレステロール値を下げるのまとめ
スーパーやコンビニなどで手軽に手に入る豆乳はイソフラボンや大豆サポニン、レシチンなどを豊富に含み、悪玉コレステロールを減らす効果を期待することができます。
ただしイソフラボンの過剰摂取に注意するようにしましょう。