悪玉コレステロール値が高いと血管に関連する疾患のリスクが高まることから健康診断などで指摘されて不安になっているという人も多いのではないでしょうか。
悪玉コレステロール値が上がってしまう原因としてまず挙げられるのは、バターや生クリーム、肉の脂身など動物性脂肪の摂りすぎによるものであり食生活が大きな原因となっています。
この他にも喫煙や飲酒、ストレスや不規則な生活習慣などもありますが、悪玉コレステロール値が高いと言われた人は普段、水分を補給するために飲んでいる飲み物についても見直してみましょう。
悪玉コレステロール値を上げる飲み物とは
悪玉コレステロール値を上げる飲み物にはどのようなものがあるのでしょうか。
清涼飲料水
炭酸飲料などを普段から頻繁に飲んでいるという人も多いのではないでしょうか。
特に夏場の暑い時期は欲しくなります。
ですが清涼飲料水には大量に砂糖が使われているものも多く、一日に500mlのペットボトルのジュースを何本も飲んでいるという人はそれだけ糖分を摂取していることになります。
糖分を摂取することで中性脂肪が増え、血中のコレステロール値も上昇するので悪玉コレステロール値を上げる原因になります。
参照元果汁100%ジュース
オレンジやりんご、グレープフルーツやぶどうなどを使用した果汁100%ジュースなら炭酸飲料に比べると摂取する糖分の量も少ないのではと思われがちですが、果物自体にたくさんの糖分が含まれていますし、果汁100%ジュースとは言っても口当たりをよくするために砂糖が使われているものもあることから、清涼飲料水と同じように意識して摂取を控える必要があります。
参照元アルコール
日本酒などは米を原料にしていることから糖分が豊富に含まれています。
またお酒のおつまみとして揚げ物などを過剰に摂取する機会も増えてしまうので中性脂肪や悪玉コレステロールを増やしてしまいます。
悪玉コレステロール値を下げる飲み物とは
逆に悪玉コレステロール値を下げる飲み物にはどのようなものがあるのでしょうか。
悪玉コレステロール値の管理におすすめのお茶
コーヒーやジュースなどで水分補給をしているという人も多いのではないでしょうか。
ですが、これらの飲料は悪玉コレステロールや中性脂肪を増やしてしまうことから、できるだけ水分補給にはお茶を取り入れましょう。
そこで悪玉コレステロール値を下げるのに効果を期待することができるお茶を紹介します。
お茶の種類 | 有効な成分 | 作用 |
緑茶・紅茶 | カテキン | コレステロールの吸収を抑える |
烏龍茶 | 烏龍茶ポリフェノール | 余分なコレステロールや中性脂肪を体外に排出する |
麦茶 | ピラジン類 | 血液をサラサラにする |
どくだみ茶 | カリウム | 体内の老廃物を体外に排出する |
そば茶 | ルチン | 血中のコレステロールの濃度を下げる |
たんぽぽ茶 | ビタミン・ミネラル | ・肝臓を強化してコレステロールを抑える ・胆汁の分泌を促進して肝臓の脂質代謝を助ける |
柿の葉茶 | ビタミンC | 抗酸化作用によって悪玉コレステロールの血管への吸着を防ぐ |
杜仲茶 | ミネラル ゲニポシド酸 | コレステロールの吸収を防ぐ |
明日葉茶 | カルコン | コレステロールが血管の壁に沈着してできる血栓を防ぐ |
小豆茶 | サポニン ポリフェノール カリウム | ・血液をサラサラにする ・余分な老廃物を体外に排出する |
アップルティー | アントシアニン | コレステロールの酸化を防ぐ |
ローズヒップティー | リコピン | 善玉コレステロールを増やして、悪玉コレステロール値を下げる |
ルイボスティー | フラボノイド ケルセチン | コレステロール値を下げる |
コレステロール値の管理におすすめの飲み物
コレステロール値を管理するのにおすすめの飲み物をご紹介します!
コーヒー
コーヒーにはポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が含まれています。
このクロロゲン酸が小腸で分解されるとコレステロールの処理能力が高まり、悪玉コレステロール値を下げることができます。
摂取量の目安としては一日に3、4杯です。
ただしコーヒーにはカフェインが多く含まれているので苦手な人は緑茶で代用することもできます。
豆乳
悪玉コレステロール値を下げる大豆イソフラボンを効率的に摂取することができるのが豆乳です。
摂取量の目安としては一日に150ml程度にしましょう。
過剰に摂取すると女性ホルモンのバランスが乱れてしまう可能性があります。
トマトジュース
トマトジュースにはトマトに含まれるリコピンが豊富に含まれています。
リコピンは善玉コレステロールを増やす作用があることから、善玉コレステロールを増やすことで悪玉コレステロールを減らすことができます。
青汁
青汁には豊富に食物繊維やビタミンB群、ビタミンCなどが含まれています。
食物繊維はコレステロールを吸着して体外に排出する働きを持っています。
ビタミンB群には抗酸化作用があり、悪玉コレステロールの酸化を防ぐ作用がありますし、ビタミンCにはコレステロールを胆汁酸に変化させるのを促進する作用があります。
悪玉コレステロール対策で青汁を選ぶ際には、明日葉やケール、大麦若葉などを含むものを選びましょう。
赤ワイン
お酒は悪玉コレステロールを増やしてしまうイメージですが、赤ワインにはポリフェノールが豊富に含まれていることからコレステロールの酸化を防ぐことができます。
摂取量の目安は200ml、グラス2杯程度です。
オレンジジュース
果糖などが多く含まれるフルーツであることから、悪玉コレステロール値の管理を行う上ではできるだけ避けなければならないのではと思われがちですが、オレンジジュースには脂肪肝を予防するなど血中のコレステロール値を正常にする作用を持つイノシトールと呼ばれる成分が豊富に含まれています。
摂取量の目安は一日に100%のオレンジジュースを200mlから300ml程度です。
悪玉コレステロール値の管理のために意識すること
清涼飲料水や缶コーヒー、アルコールなどは悪玉コレステロール値の管理をする上でできるだけ避けたい飲み物です。
飲み物を選ぶことに加えて飲み方なども意識してしっかり管理できるようにしましょう。
適量のアルコールは善玉コレステロールを増やす
アルコールは悪玉コレステロールを増やしてしまうというイメージから、悪玉コレステロール値が高いと禁酒しなければならないと思う人もいますが、実は適量であれば善玉コレステロールを増やすことができるので結果的に悪玉コレステロールを減らす作用を期待することができます。
ただし飲みすぎると悪玉コレステロール値や中性脂肪値が高くなってしまうので注意が必要です。
摂取量の目安としては、日本酒であれば一日に1合から2合程度にしましょう。
お酒を飲む時は、つまみに注意する
お酒を飲む時につきものなのがつまみです。
つまみとして出されるメニューの中には魚卵や動物性脂肪などが多く含まれるものが多く、お酒と一緒についついこういった料理も過剰に摂取している傾向にあります。
トクホ商品を取り入れる
特定の保健効果を期待することができる旨を表示しているのがトクホです。
各食品メーカーが消費者庁に対してその機能の科学的根拠を示して有効性や安全性が認められた場合に効果や効能を表示することができます。
トクホ商品の中にはコレステロールに着目した飲料もたくさん販売されており、緑茶や青汁などが代表的な商品です。
食事の管理や生活習慣を整えることが悪玉コレステロール対策の基本ですが、コンビニやスーパーでも手軽に購入することができる商品も多いことから、サポート的な意味で取り入れてみてはいかがでしょうか。
悪玉コレステロールを下げる飲み物のまとめ
悪玉コレステロール値を上げる飲み物、悪玉コレステロール値を下げる飲み物を紹介しました。
悪玉コレステロール値が高いと指摘された人の中には、悪玉コレステロール値を上げる飲み物を頻繁に毎日飲んでいたという人も少なくないのではないでしょうか。
食生活や生活習慣の見直しとともに、普段水分補給のために口にする飲み物についても意識して悪玉コレステロール値の管理に取り組みましょう。