血糖値について知識がないと、年齢とともに気になってくる症状が多くあります。
血糖値とは何か、血糖値が高いとどんな変化があるのか、どのような食事が血糖値を高くするのかについて説明します。
血糖値が高い原因
好きな食事ばかり食べてしまう
高血糖になる食事は、カロリーの高いものとは限りません。
血糖値が高いというのは、血液中のブドウ糖の濃度が高いことを言います。
ブドウ糖とは身体のエネルギー源で人間が生きていくためになくてはならないもので、糖質と呼ばれる栄養素の一種です。
主に、炭水化物という種類の食品を食べて分解されるとブドウ糖になります。
また、砂糖など甘いものは、ブドウ糖と果糖が結合したものになります。
食事でブドウ糖に変化するのは、うどんやラーメンやパスタ等の麺類やごはんやパンなどの主食やピザなど、一食に必ず一品は含まれている身近な食品です。
食事が炭水化物ばかりの組合せになっている事が、血糖値が高い人の原因になります。
炭水化物の次に気になる食品が、肉類や魚介類、卵、脂質と続きます。
それでも炭水化物は重要な栄養素で、脳のエネルギー源は主にブドウ糖なのです。
脳で消費されるブドウ糖は1時間に5g(角砂糖一個3~4g)で、脳ではブドウ糖を保存しておくことができないので常にブドウ糖が必要となります。
食事の改善で、和食にも血糖値を高くする原因があります。
カロリーが低めのイメージの和食ですが、和食には米やサトイモやサツマイモ、じゃがいも、かぼちゃなど炭水化物を多く含むものを使います。
血糖値が高い人は、イモ類を食べて野菜を摂取したと勘違いしないようにしましょう。
普段の食事では、腹持ちが良い食品である炭水化物中心の食事をついつい摂ってしまいがちです。
血糖値が高い人は、食事の際の食べる順序にも気を配る必要があります。
ごはんやパンを最初に食べると、血糖値が高くなる原因になってしまいます。
先に野菜を食べ、その次にごはんやパンを食べると血糖値の上昇の仕方が緩やかになります。
さらに、食べ方として、よく噛まずに早食いすると、血糖値が高くなる原因になります。
よく噛むことで満腹感を感じ、暴飲暴食を避けることができて、腹八分目の食事の量を維持しやすくなります。
血糖値が高い原因|気が付かないうちの糖質の摂り過ぎ
血糖値が高い原因は、気が付かないうちに、糖質を摂り過ぎてしまっていることが考えられます。
糖質は、人間の生活になくてはならないものです。
食事で摂取されたブドウ糖は小腸で吸収され、身体の各臓器に運ばれ、エネルギーとして使われています。
余ったものはグリコーゲンという物質に変化して、肝臓に貯蔵されます。
糖質を摂り過ぎるとブドウ糖が余った状態となり、更にグリコーゲンとして貯蔵しきれなくなると脂肪として体内の脂肪細胞に取り込まれるのです。
それでも糖質を摂り続けていると、さらに太ってしまい、血糖値が高くなる原因になります。
糖質の摂り過ぎは太ってしまう以外にも、いくつもの弊害があります。
肥満の次に考えられるのが、身体の老化を進めることです。
血糖値が高い状態は、ブドウ糖が多くあるため、たんぱく質と結びつく現象が起きます。
この物質が体温で熱せられて、AGEという物質に変化します。
AEGは肌や骨や血管の成分であるコラーゲンの老化を進めてしまい、肌ではハリがなくなる場合があります。
骨ではカルシウムが血中に溶けだして血管に蓄積され、血管が固くなる原因になってしまう場合があります。
また、血糖値が高い人に多いのが糖質をやめられないということです。
糖質を常に欲しいという状態になってしまい、食べられないとイライラしてしまう状態になります。
例えば、「昼食をきちんと摂ったのに、おにぎりやスナックが食べたいし、身体はだるい」とか「デザートを食べたのにもうひとつデザートを食べたい」などです。
この様な場合は、ゆっくりと少しずつ炭水化物を減らしていくと症状が軽減します。
血糖値が高い原因|アルコールの過剰摂取
血糖値が高い原因として、アルコールが挙げられます。
血糖値のコントロールを困難にする傾向があります。
それは、アルコールを過剰に飲むことで、インスリンの働きを弱めるからです。
インスリンの働きが弱まると、血糖値が高い状態から下がりにくくなります。
また、アルコールには食欲を増やす働きがあり、それが食事量を増やし、血糖値を高くする原因にもなります。
その上「レプチン」というホルモンの働きが悪くなる影響で、満腹感を感じにくくなります。
どちらも、血糖値が高い人には知っておきたいアルコールのデメリットです。
血糖値が高い人は、アルコールを飲むときは食事にも配慮が必要になります。
そして、アルコールの種類によって血糖値への影響が違います。
焼酎やウイスキーなどの蒸留酒は製造の過程で糖分を排除していますので、血糖値への影響は少ないでしょう。
しかし、ワイン、ビール、日本酒などの飲酒は糖分を含んでいるために血糖値が高い状態になってしまうのです。